途端に芹沢の瞳が輝きを失った。
色白なだけに幽霊のような表情にみえてぞっとした。
「今のカレシって人はどこの学校なの?」
気まずい沈黙を破ろうと、無理に質問をした。
「学生じゃないよ。結構年が離れてるの。私ってファザコンなのかなあ? だいぶ年上の男性がタイプみたい。でも、カレは私のことを高校生だと思ってる。制服着てる時に出会ったからね。こういう格好したほうが、大人にモテるのよ。さすがに小学生だと相手にされないからね」
「でも、香水のニオイがしないよ」
咄嗟に出た言葉にしまったと思った。嗅覚が発達しているとばれたくない。
「あんなのない方がいいのよ。学校ではつけないと、友達に仲間外れにされるかもしれないから……」
僕の気苦労をよそに、芹沢が学校にいるときのように無表情になった。必死に背伸びしている寂しがり屋にみえた。
「今日は、カレシって人に会うために学校休んだの?」
「うん、今からダッシュで家に来てくれるって」
芹沢の表情に生気が戻った。